ソーラー日記

 創立50周年の記念事業として実施した「太陽光ミニ発電所」が、2000年6月から動き出しました。私たちの地域では、101番目の発電所なのだそうです。

 運用の様子については、適当な間隔で現状の データで書き換えています。

1.設置のようす(2000 年6月)

2.運用のようす (2005年10月)

3.風力&ソーラー発電「ゼファー」導入(2001 年8月)


1.設置のようす

      荷揚げ                     屋上                    完成

 2000年5月26日に機材を搬入、屋上に設置しました。5 月31日はあいにくの曇り空。時おり雨が降るという、最高のコンディション。(^^;)\(--#) ミニ発電所(9.9キロワット)の能力の最低ラインで発電していることが確認され、合格しました。6月1日は晴れてくれそうなので、デジタルメータがいくつになるか楽しみです。(園事務所内で確認できます)子どもたちにも判りやすく確認できるような工夫をしようと思っています。今にも雨が降り出しそうな曇り空の状態で、0.3kw を発電していました。

ソーラーシステムのメーカーは サンヨーです。ソーラーパネルは全部で55枚。

1枚のパネルの出力は、180Wで、55枚ですから、9.9kwとなります。 (計算上の数値です)

1枚のパネルは、12×8枚=96枚のソーラーセルで構成されていますから、全部で5,280枚のソーラーセルが使われています。よく分からないけど、スゴイ!

  1986年4月26日に起きた、チェルノブイリ原子力発電所の爆発事故や1999年9月30日に起きた、茨城の東海村JCOの放射能漏れ事故は記憶の新しいところですが、「これ以上原子力発電所を増やして欲しくない」の思いを込めて 、このソーラー光発電所を開所いたしました。発電所の規模はミニですが、21世紀に生きる子どもたちの健康と安全をみんなで考えたいという、願いだけは大きな事業なのです。

     メータの取り付け        左が通常の「買い」、右が東電への「売り」 

施工業者は、神奈川県にある「キシムラインダストリー」という会社です。

   *HPにリンクしています。関心のある方は、上の会社名をクリックしてみてください。

 キレイに並んだパネル全55枚。絵柄でホールの傾斜屋根に合わせたら、隣の超高層マンションの影がしっかり延びていて、夏期は発電時間が短くなることが判明。(単純に計算ミス!) 


2.運用のようす

 導入当初に、2台あるインバーターの うちの1台が初期に故障したことを除いて、5年に渡って順調に稼動しています。

 

 光熱費について興味を持っているかた向けです。

1998 年3月

〜2000 年6月

2000 年7月

〜2005年10月

差額

2000 年7月

〜2005年10月

平均月額電気料 平均月額電気料   平均月売電額
58,906 50,585 8,321 4,002

 教会堂&園舎の光熱費の内の「電気料」については、ソーラー発電施設設置以前は、毎月約58,900円でした。設置以降は約 50,600円と、約8,300円の減少となっています。(毎年使用量が増えるので差が縮まっています)

 発電した電気を優先して使用したのち、余った電力について は東京電力に売電することになります。設置以降63ヶ月の月平均売電額は約4,000円です。(天気に大きく左右されます。このところ毎年減額になっています)

 およその計算では、設置以降、毎月約 12,300円の電気料を浮かせていることになります。

 年間約14.7万円の削減は大きい額ですが、最終的な問題は、設備の総体価格に対してどうなのかでしょう。支払った額を超えて、収支が黒字になるのか?黒字になるとしたら何年後なのか?興味はここにあるでしょう。

 

 総工費976万円に対し、NEFからの補助金が325万円で、差し引き651万円を17 万円で割ると、約38年間は黒字にはならない計算になります。2002年度のNEFの補助金額は今までの最低額になり、1キロワットあたり10万円になってしまいましたから、仮に 2002年度に同じ施設を作ったとすれば、黒字に転換するまでには、さらに14年が必要にな る計算です。インバーターは電気製品ですから、その寿命を考えると、投資に見合うような利益を得ることは出来ないと考えたほうが現実的だと思います。 (NEFの補助金は2002年度で終了となったそうです)

 1997年の教会堂&園舎建設の頃には、NEFの補助金単価はさらに高かったので、15年〜20年の間に収支の分岐点が来ると案内されていましたが、落ち着いて考えてみたら25年は越えるだろうと私たちは試算したので、「ソーラー 導入」を取りやめた経緯がありましたが、それでもなお甘い計算だったことになります。

 今回(2000年6月)設置したのは、国からの「少子化対策緊急助成金( 総額2000億円)」の交付が引き金になりました。これは公明党の閣内協力とひきかえにばらまかれたもので、保育所への入所を待つ待機児童の解消が主旨ということでしたが、各市町村のニーズは一つではありませんから、バランスを取るために幼稚園への助成金交付も実施されることとなり、その配分は各市町村に任されることになったようです。

 旧与野市においては、8つある幼稚園に同額400万円が交付されました。 指定使途は人件費以外ならば、PC導入やHP作成、建物の修理改装まで、幅広く使えるものでした。ただし、 「交付額以上の実施計画があること」が条件でした。当初は1ヶ月ほどで予算案を立てることが求められたのです。当面雨漏りもしないし、PCを教師1人ずつにあてがうことにも興味はありませんし、HPを業者に委託して制作・公開・メンテナンスを依頼することももったいないように思いました し‥。(^^;)

 そこで、かつてボツになった「ソーラー計画」 を浮上させることにしました。NEFの補助金に加えたら実現できるのではないかと思ったのです。補助金額が725万円になれば、原子力発電所建設に対するノーという主義主張に加えて、導入のメリットが出てくることが想定できるからです。 実質負担は251万円となりました。NEFの補助金だけの場合34年であった収支分岐点は、約19年短縮されて、約15年となります。

 * 設置からすでに5年が経過しました。下方修正して、分岐点は約17年に延びました。2005年10月改訂

 これから先10年の電気料や売電単価の変動については、まったく 予測することはできませんが、さらにデータを集め続けようと思っています。 補助金を交付してくれたNEFに対しては、2年に渡って6ヶ月ごとに運用の報告を提出する規定になっており、終了しました。

  発電(Kw/H) 使用量 売電量 売電額 売電単価
1年目の月平均 793 587 206 5,251 25.49
2年目 788 602 187 4,683 25.15
3年目 806 631 175 4,119 23.71
4年目 756 622 133 3,156 23.70
5年目 809 666 144 3,280 22.83

 *2002年4月から、東京電力への売電単価が改定され、「安くする」という案内が届きました。ゆゆしき問題ですが、さらに報告を続けます。

 


3.風力&ソーラー発電「ゼファー」導入

 風力&ソーラー発電「ゼファー」を設置することにいたしました。 「ゼファー」とは「南風」の意味です。

 東側に建てられた超高層マンションの影響により、ビル風が発生し、特に強い時には、教会堂とマンションの間の道路を通行することはかなり困難になり、自転車から降りて歩くほどになります。

 事前になされた三井不動産からの説明では、平均1.1倍程度、と言うことでしたが、それはあくまでも平均値で、実際の生活感とは乖離するものでした。ビル風は、グラウンドを巻いて、園庭までやってきます。季節によっては、大量の砂埃を巻き上げ、園舎に吹き込むのです。

 2003年3月には、さらに15階建て(50メートル 高)のマンションが、園舎の東北側(下の写真が現場)に建てられることになりました。私たちは低層マンションにするように三井不動産に対してお願いしましたが、取り付く島もありませんでした。

 北側の県営住宅との間の道路については、ビル風はさらに強くなることが予想されます。

  クレーンの奥に建っているのが日本赤十字病院の病棟です。教会堂の十字架は25メートルの高さですから、マンション完成後は、病室から十字架を見ることはできなくなります。左遠方に位置する高層ビルは「大宮ソニックビル」

 困ったビル風なのですが、風力発電機のプロペラが回ることによって、わずかなりとも風を弱めることが出来るとNHKTVでリポートがありましたことから、有効活用を願ったのが、今回の事業です。

 幼稚園に来られる方が、教会堂の入り口でとまどっておられる様子を知っていましたので、教会堂の看板内に幼稚園への案内を入れていただき、照明をつけようと思ったのです。ところが、その看板には蛍光灯 器具を付けるようにはなっていましたが、外部電源は用意されていませんでした。そこで、ゼファーを導入して、風と太陽の光で電気を起こし、バッテリーに蓄電させて、夜間の照明に利用しようと考えました。

 前置きが長くなりましたが、2001年8 月30日に「ゼファー300」の設置工事をしました。

 仮組みしてあった風力発電機を屋上に運び込みました。

 コンテナの中にはバッテリーとインバーターが納められます。バッテリーは船舶用とのことで、普通の自動車用バッテリーとは耐久性が違うのだそうです。

 ゼファー300は300Wの発電をするのですが、実際は左のソーラーパネルが肝心な働きをするようです。

 外の看板内の蛍光灯が点くことを確認して、設置は約2時間で終了しました。

 後日、この位置では日照時間が短いことがわかったため、ソーラーパネルの位置をさらに上の屋上に移設していただきました。