牧師の部屋

永井明著「詩的イエス」

狭い門

狭い門からはいれ
それだけが救いの道だ
というのが
最初から最後まで
訴えつづけた
イエスの
福音であった
 
だれもがはいりたがって
おしあいへしあいする
栄光の狭き門ではなく
みすぼらしく
人目をはばかり
こっそりと でなければ
はいれぬ狭い門
イエス自身が
その狭い門を通って
道をつけてくれた
狭い狭い
十字架への道
 
本気で救われたいなら
彼のあとに従い
恥をしのんで
狭い門をくぐリ
十字架への
狭い狭い石ころ道を
足をひきずりながらでも
はいつくばってでも
進んで行かなければならないのだ

(マタイによる福音書7・13~14)