十字架の照明

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周囲に高層マンションが建ち続けるので、いよいよ教会の建物を見つけることが困難になっており、ここはライトアップをと考えたのですが、そう簡単にはいきませんでした。 十字架の縦の長さは8メートルで、てっぺんまでの地上高は25メートルあります。

思案していたところ、すてきな情報が。

発光ダイオードを利用すると使用する電力を低く抑えることができるので、これを使うことを考えました。それでも、屋上までは商用電源(100Vのことです)を引いておかなかったので、どうやって電源を確保しようかと考えていたのですが、太陽光発電設備を使うことで、コンセント問題ばかりか設置以降のランニングコストも抑えることが可能になるとのことです。

最後に残ったのは費用の問題です。無理かと思ったのですが、太陽光発電普及のための補助金を活用できることが分かり、工費の半額が助成されるメドが付きました。それぞれがうまく解決して、クリスマスを控えた 2001/12/20までに取り付けられることになりました。

単に発光ダイオードを並べた従来のものとは違って、並べたダイオードを樹脂で埋め尽くすように帯を作るのです。その帯全体が明るく輝いて、その奥に発光ダイオードが埋めてあるなんて、もう誰にも分からなくなります。昼間は、ステンレス製の十字架がちゃんと光を反射してくれますし。 のでこっちを選択しました。「ベイブライト」が商品名です。

発光ダイオードもその色によって、価格が変化します。赤色と黄色が安く、つぎに緑、白、青と続くのだそうです。その差は、特許の問題だそうで、年数が経って特許の権利が切れれば安くなるとのことですが、待って もいられないので、安く視認しやすいと思われる黄色(実際は、オレンジっぽい)を選択しました。

コストとデザインを考えて、十字架の上から5メートルの位置までを「ベイブライト」で縁取りすることにしました。工事は、「キシムラインダストリー社」に依頼しました。

2001/12/14

朝8時過ぎに業者が到着し、工事です。

朝8時40分から開始し、足場の組み立てが始まりました。若い衆のきびきびした動きが棟梁の腕の良さを証ししているようでした。

電源となる「太陽光電池パネル」を設置しているところです。三菱製が間に合わず、今回は京セラ製です。8枚で約1キロワットの出力になります。

 

パネルで発電したDC電力は特殊な電池 GPL−4Dに蓄えられます。

塔の足下にケースを置いてその中に電池をしまいます。

 

手際のよい作業で、午後2時のお迎え時間までには 、足場の組み立てはほぼ出来上がりました。

屋上から見下ろすと、このように園庭の様子を見ることができます。

強い風が吹いていましたが、シルエット富士を見に足場の上へ。(^_^ゞポリポリ


12/17には、ステーの溶接、18日には、発光ダイオードが取り付けられます。乞うご期待。(^O^)/

 

12/17は風がない穏やかな日だったので、もう一度登らせてもらいました。十字架の前で記念写真を、松野さん(右の写真の右の方)に撮ってもらいました。足場は固定されてはいるのですが、さすがにてっぺんは揺れます。


12/18は、取り付け作業日です。1本が40〜50pの長さの「ベイブライト」62本(ちなみに、その中に埋め込まれている発光ダイオードの数は約1700コ)を取り付けて完成させるはずでしたが、なんと1本のベイブライトから出ている2本のボルトの間隔にバラツキがあって、十字架に溶接したステーを加工しながらの取り付け作業になってしまいました。もっと工作精度を高くしてよ>中国の製造責任者

ということで、18日は工程の半分で終了となりました。


12/19。風も吹かない作業日向きの好天。体勢を立て直しての工事再開で、取り付け作業は順調に進み、午後3時にはおよそ作業は完了へ。

午後5時に、確認の点灯となりました。

2001/12/19点灯

南側グラウンドからの写真です。「上品で派手」という教会堂建設ポリシーにぴったりでしょう。(^O^)/


この十字架に向けて祈る人々の祈りを神が聞きあげてくださるように祈ります。

列王紀上8章27節〜30節(ソロモン王の祈りから)

神は果たして地上にお住まいになるでしょうか。天も、天の天もあなたをお納めすることができません。わたしが建てたこの神殿など、なおふさわしくありません。わが神、主よ、ただ僕の祈りと願いを顧みて、今日僕が御前にささげる叫びと祈りを聞き届けてください。そして、夜も昼もこの神殿に、この所に御目を注いでください。ここはあなたが、『わたしの名をとどめる』と仰せになった所です。この所に向かって僕がささげる祈りを聞き届けてください。僕とあなたの民イスラエルがこの所に向かって祈り求める願いを聞き届けてください。どうか、あなたのお住まいである天にいまして耳を傾け、聞き届けて、罪を赦してください。


2001年クリスマスの夜

2001年12月25日


2008年度情報

中国製によるものか、カラスに突かれて断線したのか、「ベイブレード」の両面で、いくつかが点かなくなりました。発光ダイオードそのものの寿命は長いはずなので、がっかりです。

施工した「キシムラインダストリー社」はこの製品から撤退したようで、修理にはかなり金額がかかるとのことで、「みっともない」と言われながらも、放置中です。

問題はさらに発生し、当然のことなのですが、6年経過してバッテリーの寿命が近づいたようで、点灯時間が短くなってきました。う〜ん、これも出費が痛いし、バッテリーが重すぎて、自分では取り替えられそうにありません。で、放置中です。


2009年度情報

とうとうバッテリーが寿命となり、全く点灯しなくなりました。重い腰を上げて、取り替え作業をしようと思っています。

9月27日の午後、屋上に上って、状況を確認しました。ついでに、59.0sの重さも。(T_T)

バッテリーの仕様です。

GPL-4D 仕様            CONCORDE社 LIFELINE(米国)
定格容量 20時間率
 
210 Ah
定格電圧  12VDC
瞬間最大電流
 
1100 A
放電持続   5 A
         8 A
        15 A
        25 A         
 
  2578分
  1340分
  683分
  380分
最適充電電圧 14.2 V(25℃)
サイズ(mm) 526×221×261
重量 59.0 kg

1個13万円ほどするようなので、2個で26万円かぁ。(^^;

7年間で使えなくなりましたから、1年間の償却額3.4万円ですから、一月あたり2830円に対して商用電源だとどれほどになるのか、計算した方が良いいのかも。

ハイブリットなどエコでランニングコストが低い最近の車も、バッテリーを積んでいる限り、取り替えの問題が発生します。新車のときはバッテリーそのものの価格など意識しませんが、部品を購入するときには工賃込みの負担感はタップリありそうな気がしています。

10月の教会役員会で検討し、承認を得られたので、商用電源に切り替えることにいたしました。工事の詳細は後ほど。

12月にミッションREAメンバーたちによって、商用電源への切り替え工事が行われ、クリスマスには回復できました。

使用電力は、なんと140Wということが判りました。

17時〜21時まで、点灯しても電気代はしれています。(^O^)/

2013年度情報(2013.5.14)

本体のソーラー発電所は順調に機能しています。売電単価は1kWhあたり税込み48円のまま安定しています。(2009年11月に売電単価が48円になりました。対象は既に設置してあった発電所、また、2011年3月までに設置した発電所で、48円での売電契約は10年間)

現在、新たに設置する場合の単価は、2011年4月からの42円とのことです。

なお、2012年7月に改訂された部分は、太陽光発電の10kw以上の単価が42円で、20年間維持されるという、企業のメガソーラー発電所に有利な対応となりました。

自然エネルギーの売電制度(買取価格−2012年7月改訂)

電源 区分 価格(1kWh当たり) 買い取りの期間
太陽光 10kW未満 42円 10年
10kW以上 42円 20年
風力 20kW未満 57.75円 20年
20kW以上 23.1円
地熱 1.5万kW未満 42円 15年
1.5万kW以上 27.3円
中小型の水力 200kW未満 35.7円 20年
200kW以上
1000kW未満
30.45円
1000kW以上
3万kW未満
25.2円
バイオマス メタン発酵ガス化 40.95円 20年
未利用木材 33.6円
一般木材(パームやし殻を含む) 25.2円
廃棄物(木質以外) 17.85円
リサイクル木材 13.65円

※環境産業省 調達区分・調達価格・調達期間についての調達価格等算定委員会案より参照