ソドムとロトの妻の柱(Sodom and Salt Pillar of Lot’s Wife)

 ソドム山は死海の南にあり、岩塩地帯と天然ガス層を持つ。ここに塩の柱にされたというロトの妻の柱や塩の洞窟が見られる。物欲のためにふり返り、塩の柱と化したロトの妻は、創世記19章に出てくる。

 主なる神は、悪徳の町ソドムとゴモラに硫黄と火を降らせて滅亡させた。ロトは二人の娘を連れ、ゾアルを経て山の洞穴に住んだ。ロトと娘達の間にできた子をモアブ(父親よりという意)、ベン・アミ(私の肉親の子の意)と名付け、それぞれモアブ人とアンモン人の先祖となったとされる。

 聖書の時代のソドムとゴモラの町は、現在は死海南端の海中に陥没していると言われる。

 地質学的には、シリア・アフリカ地溝帯線上に地震や海底火山の噴火で陥没したと考えられる。死海及びアラビア半島の沙漠は、太古の時代には海底であったものが、隆起したものといわれ、現に、アラビア砂漠には鮫の化石が砂の中から発見されている。